中医学をマスターするコツ

「寺薗先生って中医学をどうやって勉強してこられたのですか?」とよく聞かれます。

薬剤師さんだから、漢方の知識がベースにあると入りやすいんですよね?とか…。

そうなんです、漢方の知識がベースに・・・ないです!(笑)

たしかに3歳から煎じ薬を飲んでいたり、草や花が好きだった、というのはあるかもしれません。

頭に入りやすいか入りにくいかという点では、皆さんと同じです。皆さんがわけのわからないものは私にもわけわかりません(笑)

ではそれを乗り切るコツは?というと

「好きかどうか」

これに尽きると思います!

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薬剤師歴=本格漢方勉強歴な私ですが、薬学部に入って20年!(やば!年!)ちょうど薬膳講師歴としては10年生になります。

薬学部を卒業しているものの、基本的に薬剤師になるためのスキルは西洋医学がメインですので、薬剤師になるという目的であれば、漢方の知識はほぼ要りません。いわば漢方に興味のない薬剤師にとっては「捨て教科」なのです。

私の場合は、漢方が触りたくて薬学部に入った少数派で、ウェイトの低さに愕然としながら学生時代をマイノリティー教科に少し力を入れながら過ごし、薬剤師になってから本格的に勉強を始めました。

どんな教科でもそうなのですが、得意になるには、まず「好き」になることからだ、と思っています。ですから、中医学が好きになる、というのが上達のポイントです!

好きこそものの上手なれ、とはよく言ったものです。

よし!好きになろう!頑張ろう!と意気込んで勉強を始めるのですが、中医学の入り口は哲学的でわけがわからなさ過ぎて、けっこう序盤で嫌いになりかけます(笑)

国際中医師の勉強もやる気に満ち溢れているしょっぱなに教わるのは歴史。私が勉強したいのは歴史じゃない!中医学なのに~~!とやきもきしてしまうこともありました。

そんな時はどうするか?

「あ~そーなんだ~へぇー!」

と右から左に受け流すのです(笑)

嫌いにならない距離感、これ大事です(笑)

きっといつか何かの役に立つんでしょうね~。くらいでいいんです。きっと本当に意味が解る時がちゃんとやって来ます!
(ロールプレイングゲームで得体のしれないアイテムを拾ったらあとで使う大事なものだった!みたいなもんです。なんとかフラグ?みたいな?)

中医学って哲学がよく分かっていなくても、あとから知識が増えて見直したときに、自分で解決できるようになっている、という素敵な学問なんです。(と、私は思っています。)

いわゆるテキトーでいいんです。

同じ薬や食材でいろんなタイプの病気を治せる「異病同治」って、西洋医学からしたら考えられないと思いませんか?

そんなふんわり感に私はすっかりハマり、この世界を楽しんできました。

肝心の、私はどうやって勉強してきたか?

うすーくうすーく勉強して、難しいことに時に目をそらしながら、振り返ってはこんな感じ?あんな感じ?と自分のなかでイメージや雰囲気をつかみながら進んできました。

それでも積み重ねると、それなりにちゃんとしたものになっていくんです!

ただし、超時間がかかります!(笑)

いつも、授業でお話しするのですが、中医学の勉強は、真っ白なキャンバスと薄墨を与えられて、黒く塗りなさい、と言われるような感じです。

塗らないと黒くならないし、塗ったら一度乾かさないと塗り重ねられない。

だから超時間がかかるのです。

その超時間がかかった「こんな感じ?」「あんなかんじ?」を授業では余すところなくお伝えしております!

中医学を早く理解するには、つまづきまくりながら苦労した体験談はものすごいショートカットコースになります。横から、塗り方のコツやドライヤーで乾かすお手伝いをするかんじですね!

もちろん、私もこれからもどんどんテキトーを積み重ねていく薄墨を塗り重ねては乾かす、その道の真っただ中。

真っ黒な墨で一回塗って終わり、の時とは違う、深みと味が出るはず!そう思って今日もせっせと薄墨を塗り重ねています。

みなさん、一緒に頑張りましょうね!

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